油の組成

油の組成は:

- トリグリセリド
- 自由脂肪酸(非精油では1〜10%)
- 非鹸化成分(油の種類により0.2〜10%)

トリグリセリド

組成

トリグリセリドはグリセロールの分子1に対し3つの脂肪酸が吸着したものです。

脂肪酸は炭素(6から24)原子鎖から成り、単純結合または二重結合により繋がっています。これらの炭素原子に水素原子が吸着しています。

油の不飽和

油の不飽和レベルはヨード指数で測定します(油の種類により0から210)

  • 飽和脂肪酸
    脂肪酸が二重結合を持っていない時、「飽和脂肪酸」と呼びます。

  • 一価不飽和脂肪酸
    脂肪酸が二重結合を一つ持っている時、「一価不飽和脂肪酸」と呼びます。
    最も多いのはオレイン酸(C18:1)で、全ての脂質に含まれています:
    - 全コレステロールとLDLを抑制する
    - HDL(善コレステロール)率を上げる
    オリーブ油に多く含まれており、好まれています。

  • 必須多価不飽和脂肪酸
    脂肪酸が複数の二重結合をもっている時、「多価不飽和脂肪酸」と呼ばれます。
    私たちの体は次の二つの多価不飽和脂肪酸を合成することができません:
    - リノレン酸:(C18:2、オメガ6)
    - アルファリノレン酸:(C18:3、オメガ3)

その理由からこれらは必須脂肪酸と呼ばれています。毎日体外から摂取する必要があります。

これを摂取すると体はオメガ3のグループであるEPA(C20:5)やDHA(C22:6)などの複不飽和脂肪酸を合成します。
リノレン酸はオメガ6のグループのプリカーサーです。
アルファリノレン酸はオメガ3のグループのプリカーサーです。
通常の食品にはオメガ6が多く含まれ、オメガ3は不足しています。ですからオメガ3を多く含む魚油を摂取するメリットがあるのです(特にEPAとDHA)。

物理的特性

室温では不飽和脂肪酸は液体(油)で、飽和脂肪酸は固体(脂質)です。

化学構造

脂肪酸は炭素の数と二重結合により種類が分かれます。
例えば:
C16:0:炭素16個、二重結合なし(飽和)、パルミチン酸
C18:1:炭素18個、二重結合1個(一価不飽和)、オレイン酸
C20:5:炭素20個、二重結合5個(多価不飽和)、エコサペンタノン酸:EPA

脂肪酸の表

 
炭素原子の数
二重結合の数
英語
日本語
C4:0
4
0
Butyric
酪酸
C6:0
6
0
Caproic
カプロン酸
C7:0
7
0
Heptanoic
ヘプタン酸
C8: 0
8
0
Caprilic
カプリル酸
C9:0
9
0
Pelargonic
ペラルゴン酸
C10:0
10
0
Capric
カプリン酸
C11:0
11
0
Undecanoic
ウンデカン酸
C12:0
12
0
Lauric
ラウリン酸
C12:1
12
1
Lauroleic
ラウロレン酸
C14:0
14
0
Myristic
ミリスチン酸
C14:1ω5
14
1
Myristoleic
ミリストレイン酸
C15 :0
15
0
Pentadecanoic
ペンタデカン酸
C15:1 ω 6
15
1
Pentadecenoic
ペンダデセン酸
C16:0
16
0
Palmitic
パルミチン酸
C16:1 ω 7
16
1
Palmitoleic
パルミトレイン酸
C17:0
17
0
Heptadecanoic
ヘプタデカン酸
C17:1 ω 8
17
1
Heptadecenoic
ヘプタデセン酸
C18:0
18
0
Stearic
ステアリン酸
C18:1
18

1
Oleic
オレイン酸
C18:1 ω 7
18
1
Vaccenic

ヴァセニン酸
C18 :1
18

1
Ricinoleic
リチノレン酸
C18:2 ω 6
18

2
Linoleic
リノレン酸
C18:3 ω 3
18

3
Alpha Linoleic
アルファリノレン酸
C18:3 ω 6
18

3
Gamma Linolenic
ガンマリノレン酸(GLA)
C18:4 ω 3
18
4 Stearidonic ステアリドン酸
C20:0 20 0 Arachidic アラキジン酸
C20:1 ω 11
20

1
Icosenoic
イコセン酸
C20:1 ω 9
20
1
Eicosenoic
エイコセン酸
C20:3 ω 6 20 3
Homo-gamma-linolenic
ホモ ガンマ リノレン酸
C20:4 ω 6
20

4
Eicosatetraenoic
エイコサテトラエン酸(ETA)
C20:4 ω 6
20
4
Arachidonic
アラキドニン酸
C20:5 ω 3
20
5 Eicosapentaenoic
エイコサペンタエン酸(EPA)
C22:0
22
0
Behenic
ベヘン酸
C22:1
22
1
Erucic/docosenoic
エルチン酸
C22:1 ω 11
22
1
Cetoleic
セトレン酸
C22:5 ω 3
22
5
Docosapentaenoic
ドコサペンタエン酸(DPA)
C22:5 ω 6
22
5
Docosapentaenoic
ドコサペンタエン酸
C22:6 ω3
22
6
Docosahexaenoic
ドコサヘキサエン酸(DHA)
C24:0
24
0
Tetracosenoic
リグノセリン酸
C24:1 ω 9
24
1
Tetracosenoic
テトラコセン酸
C26:0
26
0
Cerotic
セロチン酸
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自由脂肪酸

自由脂肪酸はグリセロール分子に吸着しておらず体内に吸収されにくい脂質です。
油の中の自由脂肪酸含有率はオレイン酸度で示されます。
精油の工程はこの自由脂肪酸を除去するものです。


非鹸化成分

石鹸に変化しない成分。

油の種類によって次のような成分があります:

  • ビタミン(A, D, Eトコフェロールとして)
  • 種々のステロール(これらの成分分析により油の遺伝子地図を描きその油の特性を知ることができます)
  • ワックス
  • 天然の炭水化物(カロテン、スクワレンなど)
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